住友商事グローバルメタルズ、アイルランド企業と提携 浮体式風力の係留コスト低減へ
2026/10/19
写真:TFI Marine社の独自技術「SeaSpring」
住友商事グローバルメタルズは、アイルランドのエンジニアリング会社TFI Marineと、浮体式洋上風力発電向け係留技術の普及に向けたパートナーシップ契約を締結した。係留システムへの荷重や劣化を抑える同社のデバイス「SeaSpring」を活用し、コスト低減と耐久性の向上を目指す。日本での浮体式洋上風力の導入拡大を見据え、係留部材の供給網構築につなげる。
浮体式洋上風力では、風車を搭載した浮体を海上の所定の位置に保持する係留システムが欠かせない。鋼製チェーンや化繊ロープ、アンカーなどで構成され、長期にわたり安定して運用するための品質確保と、部材の安定供給が課題となる。
TFI Marineが開発したSeaSpringは、係留システムに組み込むことで荷重を低減し、システムの劣化を抑えるデバイス。住友商事グローバルメタルズによると、システム全体の長寿命化に加え、荷重の低減によって係留部材の小型化が可能になるという。部材費の削減や浮体設置期間の短縮、施工に必要な船団規模の縮小につながると期待している。
浮体式は、海底に基礎を固定する着床式に比べ、水深の深い海域にも設置できる。広大な排他的経済水域(EEZ)を持つ日本では導入拡大が見込まれる一方、事業化に向けては、係留システムを含む設備・施工コストの低減と供給体制の整備が重要となる。
住友商事グローバルメタルズは、日本で求められる高品質な係留部材のサプライチェーン構築を目指している。今回の提携をその一環と位置付け、TFI Marineの技術を通じて、係留システムの品質と経済性の両立を図る。
住友商事グループは、洋上風力発電所の開発に加え、着床式・浮体式の基礎構造物に関するサプライチェーン開発にも取り組んでいる。係留分野での連携を強化することで、浮体式洋上風力の普及を支える事業基盤の整備を進める。
TFI Marineは2005年設立。係留システムの荷重や劣化を軽減する技術を開発し、浮体式洋上風力プロジェクトのコスト削減を目指している。
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