カナダ初の沖合風力発電地域がノバスコシア州沖に指定

2025/07/30

インタビュー:台湾地区総経理 黄意文氏


2025年7月29日、カナダ初の4つの洋上風力発電地域がノバスコシア州沖に指定された。これにより、ノバスコシア州は長期的なエネルギー安全保障と世代を超えた経済的利益を提供するための重要な一歩を踏み出した。指定された地域は、フレンチ・バンク、ミドル・バンク、サーブル・アイランド・バンク(ノバスコシア州本土沖)とシドニー・バイト(ケープブレトン沖)だ。


ティム・ヒューストン首相は、「ノバスコシア州は世界でもトップクラスの風速を誇り、クリーンエネルギーの超大国になる可能性を秘めている。この風力を西へ送ることで、カナダの他の地域にも電力を供給し、エネルギーの輸出国としてノバスコシア州の長期的な繁栄を支えることができる」と語った。


この指定は、春に公募された5つの提案地域に対する公衆からの意見をもとに行われた。寄せられた意見により、フレンチ・バンクとシドニー・バイトの地域が若干小さく調整され、最終的に4つの地域が選ばれた。今後、これらの指定された地域内で、最初の入札に向けて開発区画が特定され、2025年末には本格的な開発が始まる予定だ。


ノバスコシア州政府とカナダ政府は、2030年までに5ギガワットの洋上風力をライセンス発行することを目指しており、これによりノバスコシア州は将来的にクリーンエネルギーを輸出する拠点となることが期待されている。


トレバー・ボードローエネルギー大臣は、「この産業はクリーンな雇用を生み出し、投資を促進し、コミュニティを支えるものだ。これらの地域の指定は、業界に対して準備を進める合図であり、ノバスコシア州への投資を呼び込む大きなチャンスだ」と述べた。


今後は、2025年1月の洋上風力開発地域評価で特定された他の4つの地域(ウェスタン・エメラルド・バンクなど)も再検討される予定だ。これにより、ノバスコシア州は、持続可能なエネルギー開発と経済成長を進めるための重要なステップを踏み出し、カナダのクリーンエネルギー分野におけるリーダーシップを確立していくことになる。

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